アメリカ カリフォルニア州で、オーガニックのくるみを作るマークさん。土壌の保護、持続的な農業を目指し有機栽培に取り組んでいます。化学肥料や農薬を与え実を大きくすることはしないので、実は小ぶりですが、そのぶん旨みがギュッと凝縮されています。
マークさんは1975年からくるみ栽培を始めました。当初は慣行栽培を行っていましたが、土壌の保護、持続的な農業など有機栽培の理念に惹かれ、1994年から有機栽培に取り組み始めました。有機栽培は母なる自然に左右され、苦労は絶えないとマークさんは言います。近年は干ばつによる水不足が顕著となっていますが、たとえばマークさんの農園では、土壌への養分の供給や水分の保持等を目的に空いているスペースに栽培する「カバークロップ」と呼ばれる草を植えています。
有機栽培はこれまでの自身の考えすべてを変えるきっかけとなり、このことは、自身にとって素晴らしい経験だったと非常に前向きに語るマークさん。そんな母なる自然にチャレンジし続けるマークさんが育てる有機栽培のくるみは、化学肥料や農薬を与えて実を大きくするようなことはしないので、実は小ぶりですが、そのぶん旨みがギュッと凝縮されています。
また、栽培地域の穏やかな気候のもと、ゆっくりと時間をかけて熟したくるみは甘みがあります。マークさんに好きなくるみ料理を聞いたところ、「ヘルシーじゃないかもしれないけれど…、くるみを入れたブラウニーやクッキーが好き!」とチャーミングに答えてくれました。
木が育ち、実がなっていく様子は美しく、くるみの成長を見ることができるのが何よりの楽しみと、あたたかく、やさしい眼差しでマークさんは語ります。現在もくるみの木を新たに植え続けているとのことで、2030年代に収穫できるようになるという新しい農園を案内してくれました。これからもくるみの木をもっと増やして、くるみ栽培を続けていきたいと語る、くるみへの愛があふれるマークさんです。愛情注がれたくるみが収穫できるようになるの、いまから待ち遠しいですね。
実の状態のくるみや、茶色い固い殻に入ったくるみはよく目にしますが、どのように木になっているか、みなさんご存じですか。収穫から、どのように製品になり、みなさまのお手元に届くのかご紹介します。